東方です!コンプライアンスです!
また大企業のコンプライアンス違反が発覚した。それも一部上場の老舗の優良企業がである。オリンパスは大正8年の創業で、精密機器では高い技術力を誇り、特に消化器系内視鏡では世界シェアの70%を有すると云われている。
それにもかかわらず、90年代に欲にかられたのが、財テクを目論み、ハイリスクの金融商品に手を染めた。目論みは根底から覆り、1300億円余の損失を被る事となったが、問題は約20年前にも拘わらず、直近時点の年商をも上廻るような投資リスクを犯した事と、その後の損失隠しの手法である。以前にも山一証券が同じ手口で倒産した例もある。解任された外国人前社長が、事の異常性に感付き問題提起した際には、三人の役員が取締役会で他の役員全員の賛意を得て解任決議をしたとの事であるが、会社の内部統制力や、ガバナンス力を発揮しようとする役員は居なかったのか?これも、重大な問題であり、全役員も連座に価する事象である。
現在、監理銘柄に組み入れられているが、手法はともかく、損失処理を終えている事や、大株主が超優良企業である事、技術力が優秀である事等々で、犯罪性等、余程の事実が出てこなければ上場廃止は免れるのでは?と推察するが、結果はどうなるであろうか?
もう一社の大王製紙の場合は、笑い話としか言い様がない次元の話である。創業家会長が自己の利殖の為に、グループ会社数社に総額100億余の金を出させ、それをバクチで擦ってしまったそうである。金を出させた方も、また出した方も、公私混同も甚だしい上に、特に出した方は、その目的使途も確認せずに要求されるがままに出すという事は、これまた内部統制力の欠如と断じられても致し方がなかろう。
当社は本年10月1日よりコンプライアンス行動基準とコンプライアンスルールの全社遵守運動のキックオフを行ったばかりであるが、世間の嘲笑に遇わないよう、全員で気を引き締めねばと考えている。
by東方