能勢鋼材株式会社

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2012年07月23日

自衛

事件は、昨年の10月とずいぶん古い話ではあるが、親の告訴を受けて
ようやく滋賀県警が動き出した。
大津の中学生の飛び降り自殺に関して「いじめ」との因果関係を捜査するためである。
昭和19年生まれの小生の学生の時分は、ケンカはあったが「いじめ」は皆無であった。そのケンカもすべて素手で、相手が倒れて抵抗する姿勢をなくすか、あるいは相手が泣くか鼻血を出すと、そこで終わりであった。今のように武器の類になる物を使ったり、相手の命を脅かすところまでやっつけるなんてことも全くなかった。
何故このような凄惨、陰湿な事象が起こるようになってきたのであろうか? それは昭和30年代の高度経済成長に伴って田舎から都会への大規模な人口流入による所謂「ムラ社会」の崩壊に起因するのでは?と考えられる。
昭和30年以前は全国各地で、町内ではご近所のオジさんオバさんが、危険な行為や悪いことをする子どもがいれば、きつく叱ったり注意をしたものである。また、学校では先生が必要に応じ制裁(時には体罰)を加えたものである。
このように子ども達は自分の両親だけでなく地域ぐるみ(即ち、ムラ社会)で育てられ、そこで正義や人間関係についても学び取っていったと考えられないだろうか。
この「ムラ社会」の崩壊だけでなく、さらに大きな今日的問題としては大人になっていない(子どものまま)親がかなりの割合で子育てをしていることである。これでは子育てもできる訳がなく、いわんや、自分の子どもが何をしているのかすら、無関心で平気でいられる神経の持ち主の人がなんと多いことか。
このような社会構造の変化に、我々も対処の仕方を考えていかねばならないのは当然の帰結と云えるだろう。
即ち、地域も学校も教育委員会も警察も他人は誰も守ってくれなかったという、大津の事実を、我々はしっかりと再認識しなければならない時代になっていることを...。
その上で「自分達の家族は自分で守る」という自衛心と自衛力を持って「相手に暗黙のプレッシャー」を掛けることも含め、体を張った早期の行動で芽を摘み取ることが、現状ではベストなのかも知れない。
加害者は「いじめ」ではなく「遊びの範囲」としか受け止めていないのかもしれないが、「いやがらせ」を受ける側は堪ったものではない。加害者は自分のしていることを180度自分の身に置き換えて受ける立場になって考えれば是々非々は明白になるはずである。
「いじめ」は陰湿な犯罪である。事実関係によっては断罪に処すべきである。終わりに犠牲になられたお子さんとご両親に謹んでお悔やみ申し上げて筆を置きます。                                             合掌
能勢鋼材㈱ 取締役副社長 東方匡輔

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